不動産を売却する時にはいくつかの方法がありますが、住宅ローンが残っている方は任意売却についても検討する必要があります。
しかし、任意売却の流れについてあまり知らないという方もいらっしゃるでしょう。
今回は、任意売却の手順について紹介していきます。
任意売却の手順について
任意売却は5つのステップで行われます。
1.価格査定と住宅ローンの残高を確認する
住宅ローンの残高を基準に自分がオーバーローンなのかアンダーローンなのかを判断します。
オーバーローンとは売却価格よりもローンの残債額が上回っている状態のことをいい、アンダーローンとは売却価格よりもローンの残債額が下回っている状態のことをいいます。
任意売却に該当するのはオーバーローンの時であることからそれを判断する必要があるのです。
この段階では、売却価格はわからないため、価格査定を行って判断しましょう。
2.債権者の同意を得る
オーバーローンだとわかり、任意売却になる見込みがある場合は債権者へ事前に相談し、任意売却への了承を得ることが必要です。
任意売却を行うということを相談すると同時に、売却価格についても話し合っておきましょう。
債権者はリスクを避けるため、なるべく高い価格で売ることを希望する傾向にありますが、高すぎると売れにくい可能性もあります。
実現可能な範囲で価格を決めていく必要があります。
3.売却活動を開始する
債権者への同意が得られれば売却活動が開始します。
任意売却と通常の売却では売却活動にそれほど違いはありません。
4.不動産売買契約、決済・引き渡し
不動産売買契約は通常の売却と同じように締結します。
この時にも、債権者と細かい条件をすり合わせておきましょう。
5.住宅ローン残債への対応
任意売却が完了した後も住宅ローン残債を返済していく必要があります。
任意売却後は、「生活状況表」を提出し、現実的に可能な範囲で支払える額にしてもらえるように交渉します。
一般的には月額5千円から3万円程度であるとされています。
任意売却を成功させるために
上記で任意売却の流れを紹介しましたが、ここでは任意売却を行う時に理解しておくべきポイントを簡単に紹介します。
債権者との合意が必要
任意売却では必ず債権者の合意が必要です。
任意売却後の残債についてもしっかりと話し合い、返済可能な計画を立てましょう。
任意売却の売却期間は債権者が決定する
任意売却の期間についても債権者が決定権を持っています。
売買契約にも債権者の合意が必要
契約にも債権者の合意が必要であるため、売却活動中も債権者に報告や相談を行いましょう。
まとめ
任意売却の手順について紹介しました。
任意売却はオーバーローンである時に行われる方法で、一般的にあらゆる段階で債権者の合意が必要となります。
任意売却を考えている方は、債権者との信頼関係をしっかりと築いておくようにしましょう。